子どもの教育資金を準備するために加入した学資保険でも、家計の変化や急な出費などを理由に「途中で解約したい」と考えることがあります。

学資保険は基本的に途中解約できます。

ただし、契約してからそれほど年数が経っていない場合は、**これまで支払った保険料よりも解約返戻金が少なくなる「元本割れ」**が起こる可能性があります。

そのため、解約を申し込む前に「今解約するといくら戻るのか」を確認することが重要です。

この記事では、学資保険を途中解約する方法、解約返戻金の確認方法、元本割れしやすいケース、解約前に確認しておきたいポイントをわかりやすく解説します。

目次

結論|学資保険は途中解約できるが、先に解約返戻金を確認する

学資保険は、原則として契約期間の途中でも解約できます。

一般的な流れは次のとおりです。

  1. 保険会社に現在の解約返戻金を確認する
  2. 解約した場合に失う保障や祝金を確認する
  3. 保険会社へ解約を申し出る
  4. 必要書類を提出する
  5. 解約返戻金を受け取る

特に重要なのが、解約手続きをする前に解約返戻金額を確認することです。

解約を成立させてしまった後で「思ったより返ってこなかった」と気付いても、通常は元の契約に簡単に戻すことはできません。

まず金額を確認してから、実際に解約するか判断しましょう。

学資保険を途中解約する方法

保険会社によって細かな手続きは異なりますが、一般的には次のように進めます。

1.保険会社へ連絡する

契約している保険会社のコールセンターや契約者向け窓口に連絡します。

担当者経由で加入した場合でも、必ずしも担当者本人に連絡しなければならないとは限りません。

「学資保険を解約したい」と伝えれば、必要な手続きについて案内してもらえます。

この段階で、

  • 現在の解約返戻金
  • 解約した場合の受取予定額
  • 解約日
  • 必要書類

を確認しておくとスムーズです。

2.解約書類を取り寄せる

商品や保険会社によっては、電話だけで解約が完了せず、所定の解約請求書への記入が必要です。

郵送で書類が届くケースのほか、契約者向けWebサービスから手続きできる場合もあります。

3.必要事項を記入して提出する

一般的には、

  • 解約請求書
  • 契約者本人の確認書類
  • 保険証券や証券番号
  • 解約返戻金の振込先口座

などの情報が必要になります。

実際に必要な書類は契約先によって異なるため、保険会社からの案内を確認してください。

4.解約返戻金が振り込まれる

手続きが完了すると、契約内容に応じた解約返戻金が指定口座へ振り込まれます。

振込までの日数は保険会社や手続き方法によって異なります。

学資保険は途中解約すると元本割れする?

学資保険を途中解約すると、元本割れする可能性があります。

例えば、これまで100万円の保険料を支払っていても、解約時点の解約返戻金が80万円であれば、20万円分は戻ってきません。

特に加入してから早い時期に解約すると、解約返戻率が低くなる商品があります。

学資保険は長期間保険料を払い込み、進学時や満期時に祝金・満期保険金などを受け取ることを前提に設計されている商品です。

そのため、「これまで払った保険料=途中解約時に戻ってくる金額」ではありません。

元本割れしやすいタイミング

一般的には、次のような場合に元本割れしやすくなります。

契約してから間もない

加入後数年程度など、契約からあまり時間が経っていない場合は、解約返戻金が払込保険料を大きく下回ることがあります。

満期までかなり期間が残っている

満期直前と比べ、契約途中では返戻率が低い場合があります。

保障が手厚い学資保険

医療保障などの特約が付いている契約では、その保障部分にも保険料が使われています。

そのため、貯蓄性だけを重視した商品と比べ、払込保険料に対する受取総額が低くなるケースがあります。

解約返戻金はいくら?確認する方法

最も確実なのは、契約している保険会社へ確認することです。

「今日解約した場合の解約返戻金はいくらですか」と聞けば、現在の契約状況をもとに確認してもらえます。

契約者向けWebサービスやマイページで確認できる保険会社もあります。

また、契約時にもらった設計書などに、契約年数ごとの解約返戻金の例が記載されている場合があります。

ただし、最終的な受取額を確認したい場合は、保険会社へ最新の金額を問い合わせるのが確実です。

解約する前に確認したい4つのポイント

1.払込保険料の合計

これまでいくら支払ったのかを確認します。

2.現在の解約返戻金

払込保険料と現在の解約返戻金を比較します。

例えば、

払込保険料総額:120万円
解約返戻金:100万円

なら、現時点で解約すると単純計算で約20万円少なくなります。

3.今後受け取れる祝金・満期保険金

解約すると、原則として将来受け取る予定だった祝金や満期保険金も受け取れなくなります。

目先の返戻金だけでなく、契約を続けた場合に受け取れる金額とも比較しましょう。

4.契約者に万一のことがあった場合の保障

学資保険には、契約者である親などが死亡・高度障害状態になった場合に、その後の保険料払込みが免除される仕組みが付いている商品があります。

解約すると、この保障もなくなります。

単なる積立だけではない点にも注意が必要です。

お金が必要なら「解約以外」の方法も確認する

一時的に家計が厳しいからという理由であれば、すぐ解約する前に別の方法が利用できないか確認してみましょう。

契約内容によっては、

  • 契約者貸付
  • 保険金額の減額
  • 特約の解約
  • 払済保険などへの変更

といった選択肢が用意されている場合があります。

すべての学資保険で利用できるわけではありませんが、「保険料負担を減らしたいだけ」という場合は、契約を全部解約する必要がないケースもあります。

保険会社へ「解約せずに保険料負担を減らす方法はありますか」と確認してみるとよいでしょう。

学資保険の解約返戻金に税金はかかる?

解約返戻金を受け取ったからといって、必ず税金が発生するわけではありません。

一般に、保険料を負担した本人が解約返戻金を一時金として受け取り、払込保険料より利益が出ている場合は、一時所得として扱われることがあります。

一時所得には年間50万円の特別控除があります。

一方、途中解約で解約返戻金が払込保険料を下回っている場合は、通常は利益そのものが出ていないため、その差額に所得税がかかるというものではありません。

ただし、保険料を負担した人と返戻金を受け取る人が異なる場合などは税務上の扱いが変わることがあります。

個別の税務判断については、税務署や税理士などへ確認してください。

「元本割れしているから解約できない」ということではない

注意したいのは、元本割れと解約の可否は別の話だということです。

「今解約すると払った金額より少なくなります」と説明されることはありますが、通常、それだけを理由に解約そのものが禁止されるわけではありません。

損失額を理解したうえで、それでも解約したいのであれば、保険会社へ解約手続きを申し出ます。

担当者に引き止められて手続きが進まない場合は、担当者ではなく保険会社のコールセンターやお客様窓口へ直接連絡する方法もあります。

まとめ|学資保険は「解約返戻金を確認してから」が基本

学資保険は途中でも解約できます。

ただし、契約期間の途中、特に加入から早い段階で解約すると、解約返戻金が払込保険料を下回ることがあります。

解約する前に、

  • 払込保険料総額
  • 現在の解約返戻金
  • 将来受け取れる祝金・満期保険金
  • 解約すると失う保障
  • 解約以外に利用できる制度

を確認しましょう。

「解約したい」と思ったら、いきなり書類を提出するのではなく、まず保険会社に現在解約した場合の受取額を問い合わせるのがおすすめです。

金額を把握したうえで、解約するか継続するかを判断しましょう。

免責事項

本記事は、学資保険の一般的な解約方法について解説したものです。解約返戻金、返戻率、必要書類、保障内容、税務上の取扱いなどは、保険会社・商品・契約時期・契約内容によって異なります。実際の手続きについては契約中の保険会社へ、税務については税務署や税理士などの専門家へご確認ください。