使っていない銀行口座を整理するとき、残高を引き出して銀行で解約手続きをすれば終わりだと思っていないでしょうか。

銀行口座を解約する前に特に注意したいのが、その口座に紐づいている入金・引き落としサービスです。

給与振込、クレジットカード、公共料金だけでなく、証券会社やFX、各種公営競技、保険、サブスクリプションなど、普段意識していないサービスに登録している可能性があります。

先に銀行口座を解約すると、引き落としが失敗したり、入金を受け取れなくなったりすることがあります。

この記事では、銀行口座を解約する前に確認しておきたいサービスを一覧で紹介します。

目次

銀行口座は「残高0」にするだけでは不十分

銀行口座を解約するときは、預金残高だけを見るのではなく、

「この銀行口座をどこに登録しているか」

を確認することが重要です。

銀行口座はさまざまなサービスの支払口座・入金口座として利用されています。

全国銀行協会の案内でも、公共料金やクレジットカードなどで銀行口座が利用されるケースが示されています。

長期間使ってきた口座ほど、自分でも忘れている登録先がある可能性があります。

銀行口座解約前のチェックリスト

まず、次のサービスに登録していないか確認してみましょう。

  • 給与振込
  • 年金
  • 各種給付金
  • クレジットカード
  • デビットカード
  • 電気料金
  • ガス料金
  • 水道料金
  • 携帯電話料金
  • インターネット料金
  • 家賃
  • 住宅ローン
  • その他ローン
  • 生命保険
  • 損害保険
  • 証券会社
  • FX会社
  • 暗号資産サービス
  • 公営競技
  • 宝くじ関連サービス
  • サブスクリプション
  • 通販サイト
  • 電子マネー
  • QRコード決済
  • 学費
  • 習い事
  • 税金
  • 各種会費

ひとつでも該当する場合は、銀行口座を閉じる前に登録口座の変更を済ませましょう。

1.給与振込口座

最初に確認したいのが給与です。

会社へ登録している給与振込口座を解約すると、次回の給与振込に影響する可能性があります。

転職後でも、最後の給与や経費精算、賞与などが後から振り込まれる場合があります。

銀行口座を変更する場合は、勤務先の担当部署へ新しい口座を登録し、切り替え時期を確認しておきましょう。

2.年金・給付金・還付金

年金の受取口座や行政からの給付金、税金の還付口座などに登録していないか確認します。

普段は入金がないため、忘れやすい項目です。

定期的に受け取っているお金だけでなく、「将来振り込まれる可能性があるお金」も確認しておきましょう。

3.クレジットカード

銀行口座を解約するときに最も注意したいものの一つがクレジットカードです。

毎月のカード利用代金をその銀行口座から引き落としている場合、先に口座を閉じると支払いができなくなる可能性があります。

カード会社側で新しい銀行口座へ変更してから、旧口座を解約しましょう。

特に注意したいのが、カードの利用から実際の引き落としまで時間差があることです。

「今月カードを使っていない」ではなく、「未払いの請求がすべて終わっているか」まで確認します。

4.電気・ガス・水道など公共料金

公共料金の引き落としに利用している場合も変更が必要です。

対象には、

  • 電気
  • ガス
  • 水道
  • NHKなどの受信料
  • 固定電話
  • 携帯電話
  • インターネット

などがあります。

一つの銀行口座に複数の引き落としをまとめている人は、漏れがないよう通帳や取引明細を数か月分確認すると見つけやすくなります。

5.携帯電話・スマートフォン料金

携帯電話料金は、クレジットカードではなく銀行口座から直接引き落としている場合があります。

また、端末の分割代金が残っている場合もあります。

毎月の通信料金だけでなく、端末代やオプション料金も含めて確認しましょう。

6.家賃・住宅ローン

家賃を口座振替にしている人は、管理会社や保証会社への変更手続きが必要になる場合があります。

住宅ローンを利用している銀行口座については特に注意してください。

ローン契約によって返済口座の変更可否や条件が異なるため、自己判断で先に口座を解約せず、利用中の金融機関へ確認する必要があります。

7.生命保険・損害保険

保険料の引き落とし口座にしている場合も変更が必要です。

たとえば、

  • 生命保険
  • 医療保険
  • がん保険
  • 自動車保険
  • 火災保険
  • 地震保険

などです。

月払いだけでなく、半年払いや年払いの保険は特に見落としやすくなります。

直近数か月の明細だけでなく、年間を通した支払いも確認すると安心です。

8.証券会社の入出金口座

証券会社に登録している銀行口座も確認しましょう。

証券会社では、

  • 入金
  • 出金先口座
  • 配当金受取
  • 投資信託積立

などで銀行口座を利用していることがあります。

証券口座自体を継続利用するのであれば、旧銀行口座を解約する前に新しい銀行口座へ変更しておきましょう。

証券会社によって登録できる銀行口座や変更方法が異なります。

9.FX口座の出金先銀行

FX会社にも銀行口座を登録している場合があります。

特に出金先として登録している銀行口座を解約すると、FX口座から資金を引き出すときに変更手続きが必要になります。

FX口座に残高がある人は、

「銀行を先に解約」
ではなく、
「FX側の出金先変更」
を先に行うほうがスムーズです。

10.暗号資産サービスの入出金口座

暗号資産取引サービスでも、本人名義の銀行口座を入出金先として登録していることがあります。

今後もサービスを利用する場合は登録銀行口座を変更しておきましょう。

暗号資産を売却して日本円を出金する予定がある人は、出金が完了するまで銀行口座を残しておくほうが安全です。

11.競馬・競輪・競艇など公営競技

意外と忘れやすいのが、公営競技のインターネット投票サービスです。

競馬、競輪、競艇、オートレースなどでは、登録銀行口座を使って入金・精算を行うサービスがあります。

普段利用していなくても、以前登録した口座がそのまま残っていることがあります。

利用しているサービスへログインし、登録口座を確認しましょう。

12.サブスクリプション

動画配信、音楽配信、クラウドサービスなどのサブスクリプションも確認します。

多くはクレジットカード決済ですが、デビットカードや口座振替を利用している場合があります。

また、銀行口座に紐づいたデビットカードを使っている場合、そのカードで登録しているサブスクが一斉に決済できなくなる可能性があります。

13.デビットカード

銀行口座に紐づくデビットカードは特に注意が必要です。

口座解約によってカードも利用できなくなるため、そのカード番号を登録しているサービスを確認しておきましょう。

  • 通販サイト
  • 動画配信
  • 音楽配信
  • アプリ課金
  • クラウドサービス
  • スマートフォン料金

などに登録している可能性があります。

14.QRコード決済・電子マネー

銀行口座から直接チャージできるキャッシュレス決済サービスを利用している場合もあります。

旧銀行口座を登録したまま解約すると、その後のチャージができなくなる可能性があります。

新しい口座へ変更するか、不要であれば連携を解除しておきましょう。

15.税金や各種会費

固定資産税や各種税金、学校・団体・自治体などへの支払いを口座振替にしていることもあります。

また、

  • スポーツクラブ
  • 習い事
  • 学費
  • PTA
  • 各種団体
  • ファンクラブ
  • 月額サービス

などの会費にも注意しましょう。

年に数回しか引き落とされない支払いは特に忘れやすくなります。

銀行口座に何が紐づいているか分からない場合

「何に登録しているのか覚えていない」という場合は、銀行の入出金明細を確認しましょう。

最低でも数か月分、可能であれば過去1年程度を見ると、毎月ではない支払いも見つけやすくなります。

確認するポイントは、

  • 毎月同じ名称の引き落とし
  • 年1回程度の引き落とし
  • クレジットカード会社名
  • 保険会社名
  • 通信会社名
  • 証券・金融サービス名
  • 給与などの定期入金

です。

銀行口座を解約するおすすめの順番

STEP1 入出金明細を確認する

まず過去の取引履歴をチェックします。

STEP2 定期入金を新口座へ変更する

給与、年金などの受取先を変更します。

STEP3 定期引き落としを変更する

クレジットカード、公共料金、保険などを新口座へ変更します。

STEP4 金融サービスの登録口座を変更する

証券、FX、暗号資産サービスなどを確認します。

STEP5 デビットカード・決済サービスを変更する

デビットカードを登録しているサービスも確認します。

STEP6 変更後もしばらく明細を確認する

旧口座からまだ引き落とされていないか確認します。

STEP7 残高を移す

引き落とし予定がなくなったことを確認してから残高を移します。

STEP8 銀行口座を解約する

最後に銀行指定の方法で口座解約を行います。

解約後に個人情報は全部消える?

銀行口座を解約したからといって、金融機関が保有している取引記録などが即座にすべて削除されるとは限りません。

金融機関には、法令に基づいて一定期間、本人確認記録や取引記録などを保存する義務があります。金融庁が公開している制度資料でも、取引関係終了後に本人確認記録を一定期間保存する仕組みが示されています。

「口座を利用できなくなること」と「データが即時に完全消去されること」は別と考えておきましょう。

よくある質問

銀行口座は残高0ならすぐ解約して大丈夫ですか?

残高だけでなく、給与振込やクレジットカード、公共料金などの登録先を確認してから解約することをおすすめします。

証券会社に登録している銀行口座も変更したほうがいいですか?

証券口座を今後も使う場合は、出金先などの登録銀行口座を確認してください。

競馬などに登録した銀行口座も確認が必要ですか?

利用しているインターネット投票サービスがある場合は確認しておきましょう。

サブスクはクレジットカード払いだから関係ありませんか?

そのクレジットカード自体の引き落とし口座が解約予定の銀行であれば影響します。

また、銀行のデビットカードをサブスクに登録している場合も注意が必要です。

まとめ

銀行口座を解約するときは、残高をゼロにすることだけでなく、その口座に紐づいているサービスを整理することが重要です。

特に確認したいのは、

「給与・年金などの入金」
↓
「クレジットカード・公共料金」
↓
「保険・ローン」
↓
「証券・FX・暗号資産」
↓
「競馬などの公営競技」
↓
「サブスク・デビットカード」
↓
「QRコード決済・電子マネー」
↓
「税金・会費」

です。

長く使ってきた銀行口座ほど、自分でも忘れているサービスに登録している可能性があります。

過去の入出金明細を確認し、すべての変更が完了してから口座を解約しましょう。