NISAをやめたいと考えたとき、

「証券会社の口座を解約すればNISAもなくなるの?」

「NISAだけ解約して証券口座は残せる?」

「別の証券会社へNISAを移したい場合はどうする?」

と疑問に思う方もいるでしょう。

NISA口座と通常の証券総合口座は同じものではありません。

また、単純にNISAを廃止する場合と、翌年以降に別の金融機関でNISAを利用するために金融機関を変更する場合でも手続きが異なります。

この記事では、NISA口座を解約・廃止する方法と、証券口座そのものを解約する場合との違いを解説します。

目次

NISA口座と証券総合口座は別物

まず理解しておきたいのが、「NISA口座」と「証券総合口座」は別の口座だという点です。

証券会社で株式や投資信託を取引するための基本となるのが証券総合口座です。

その中で一定の投資について税制上の非課税メリットを受けられる仕組みがNISAです。

したがって、

「NISAをやめる」
=
「証券会社との契約をすべて解約する」

とは限りません。

NISAだけを廃止して、特定口座や一般口座を使って投資を続けることも考えられます。

NISAの「廃止」と「金融機関変更」は違う

NISAをやめる際に特に注意したいのが、

「NISAを完全に廃止したい」

場合と、

「NISAを別の金融機関へ移したい」

場合の違いです。

後者では、現在利用している金融機関でNISAの変更手続きを行い、交付された書類・情報を利用して新しい金融機関でNISA口座を開設します。

例えばSBI証券では、他社へNISAを変更する場合、WEBサイトから「他社への変更手続き」を行い、その後「勘定廃止通知書」が交付されます。

NISAだけを廃止する場合

現在のNISAを今後利用する予定がなく、別の金融機関へ変更する予定もない場合は、NISA口座そのものの廃止手続きを検討します。

手続き方法は金融機関によって異なります。

SBI証券の場合、NISA口座自体の廃止を希望する場合は、案内されている方法に従って必要書類等の手続きを行います。

ここで重要なのは、NISA口座を廃止したからといって、自動的に通常の証券総合口座まで解約されるわけではないということです。

証券会社そのものを利用しなくなるのであれば、別途、証券総合口座の閉鎖手続きが必要になります。

NISAを他社へ変更する場合

NISAは同一年に複数の金融機関で自由に新規投資できる制度ではありません。

そのため、現在利用している金融機関から別の金融機関へNISAを変更する場合は、正式な金融機関変更手続きを行います。

SBI証券では、ログイン後、

「My設定」
→「お客さま情報 設定・変更」
→「お取引関連・口座情報」
→「NISA」
→「他社への変更手続き」

から手続きを進めることができます。

手続き後に交付される「勘定廃止通知書」などを利用して、変更先の金融機関でNISA開設手続きを行います。

今年すでにNISAで買付している場合は注意

NISAの金融機関変更で特に重要なのが、「その年にすでにNISAで買付をしているか」です。

NISAは年単位で管理されるため、その年のNISA枠を利用した後に、同じ年の途中から別の金融機関へ自由に乗り換えて新たな買付を続けられるわけではありません。

その年にすでにNISA枠を利用している場合は、翌年からの変更になる可能性があります。

金融機関変更を考えている場合は、次の年のNISA買付を始める前に手続きを確認するのがおすすめです。

NISAで保有している商品は金融機関変更で移管される?

ここもよく誤解されるポイントです。

「NISAの金融機関をA社からB社へ変更したら、A社で持っているNISA商品もB社へ自動的に移る」

とは考えないようにしましょう。

金融機関変更は、今後NISAを利用する金融機関を変更するための手続きです。

すでに旧金融機関のNISA口座で保有している商品については、その金融機関で管理が続くことがあります。

「NISAを移す=保有商品が丸ごと移管される」というイメージで手続きを進めないことが大切です。

証券会社自体も解約する場合はどうする?

「NISAだけではなく、その証券会社をもう利用しない」という場合は、証券総合口座の閉鎖手続きも必要です。

例えばSBI証券では、証券総合口座の閉鎖には「証券口座廃止届出書」の提出が必要で、残高整理などの事前準備も求められます。

したがって、

  1. NISAをどうするか決める
  2. 必要なら金融機関変更またはNISA廃止の手続きを行う
  3. 保有商品や預り金を整理する
  4. 証券総合口座を閉鎖する

という順序で考えるとわかりやすいでしょう。

NISA口座を解約する前に確認すること

NISAを廃止・変更する前に、最低でも次の項目を確認しましょう。

今後もNISAを利用する予定があるか

利用する可能性があるなら、「完全廃止」ではなく金融機関変更のほうが目的に合っている場合があります。

今年すでにNISAで買付しているか

買付状況によって、変更できる時期が変わる可能性があります。

NISAで商品を保有しているか

保有商品がある場合、金融機関変更後も旧金融機関で管理される可能性を踏まえて手続きしましょう。

証券総合口座も解約するのか

NISAだけをやめるのか、証券会社自体を退会するのかを明確にしておきましょう。

「勘定廃止通知書」と「非課税口座廃止通知書」の違いにも注意

NISAの手続きでは「勘定廃止通知書」「非課税口座廃止通知書」といった名称の書類が登場することがあります。

どの書類が交付されるかは、NISA口座の状況や手続き内容によって異なります。

SBI証券では、これらの廃止通知書が電子交付されている場合、電子交付画面から確認でき、一定の条件では再発行手続きも用意されています。

別の金融機関でNISAを始める予定がある場合は、必要な通知書を紛失しないようにしましょう。

NISAを解約したら非課税メリットは全部なくなる?

NISA口座を廃止・変更する際に、「これまで非課税だった利益が突然課税されるのでは」と心配する人もいます。

重要なのは、NISA口座で保有している商品の扱いと、今後のNISA利用を分けて考えることです。

特に金融機関変更では、これまで購入した商品と、変更後に新たに投資するNISA枠は別々に考える必要があります。

保有商品の売却まで伴う場合は、どの口座で保有している商品なのかを確認してから判断しましょう。

NISA解約・金融機関変更でよくある疑問

NISAだけ解約して証券口座を残せる?

可能な場合があります。

NISA口座と通常の証券総合口座は別の仕組みなので、NISAを廃止して特定口座・一般口座などで取引を続けることができます。

証券口座を解約すればNISAも自動的に全部終わる?

証券総合口座の閉鎖とNISAの手続きは分けて確認したほうが安全です。

特にNISAを別の金融機関で続けたい場合は、先に金融機関変更手続きを確認しましょう。

NISAを変更すると今持っている株も新しい証券会社へ移る?

金融機関変更だけで旧金融機関のNISA商品が自動的に移管されると考えないようにしましょう。

今後利用するNISA金融機関の変更と、既存保有商品の扱いは分けて確認する必要があります。

まとめ

NISA口座を解約するときに最も重要なのは、

「NISAだけやめるのか」
「他社へNISAを変更するのか」
「証券会社そのものを解約するのか」

を最初に決めることです。

他社でNISAを続けたいのであれば、通常の証券口座をいきなり閉じるのではなく、まずNISAの金融機関変更について確認しましょう。

NISAの手続きは時期や当年の買付状況によって扱いが変わるため、年末・年始に金融機関を変更する予定がある場合は特に早めの確認がおすすめです。