証券口座が解約できない原因まとめ|株・投信・配当金・預り金が残っている場合の対処法
「証券会社をもう使わないので口座を解約しようとしたのに、手続きができない」
そんなときは、証券口座の中に株式や投資信託、現金などが残っていないか確認してみましょう。
証券口座は銀行口座とは異なり、株式などの金融商品や未精算の取引、信用取引など複数の状態が関係するため、すぐに解約できないケースがあります。
この記事では、証券口座を解約できない主な原因と、それぞれの対処法を解説します。
証券口座は残高があると解約できないことがある
証券口座を閉鎖する際、多くの場合は保有している金融商品や現金を整理する必要があります。
例えばSBI証券でも、証券口座を閉鎖する前の事前準備が必要とされており、準備が済んでいない場合は閉鎖手続きを進められません。
「株を売ったから残高ゼロ」と思っていても、配当金や売却代金が残っていたり、まだ受渡日を迎えていなかったりすることがあります。
順番に確認していきましょう。
原因1:株式を保有している
もっともわかりやすい原因が、証券口座に株式が残っているケースです。
証券会社の口座を完全に閉じる場合、保有株式をそのまま残すことはできません。
一般的には、
- 株式を売却する
- 別の証券会社へ株式を移管する
といった方法で整理します。
売却した場合は、注文が約定した時点ではなく、受渡しまで完了しているか確認しましょう。
原因2:投資信託を保有している
株式を保有していなくても、投資信託が残っていることがあります。
特に毎月積立をしていた人は、「積立設定を解除した=投資信託もなくなった」と勘違いしやすいので注意が必要です。
積立設定を解除しても、それまで購入した投資信託は口座内に残ります。
完全に証券口座を閉じるのであれば、投資信託についても売却や移管が必要か確認しましょう。
原因3:未約定の注文が残っている
株式や投資信託の残高だけでなく、注文中の取引が原因になる場合があります。
例えば、
「○○円になったら買う」
という指値注文を出したまま忘れているケースです。
口座閉鎖前には、注文照会画面などから未約定注文が残っていないか確認し、不要な注文は取消しましょう。
原因4:売却した直後で受渡しが終わっていない
「保有株を全部売ったのに解約できない」というケースでは、受渡日が到来していない可能性があります。
株式は約定した瞬間にすべての精算処理が終了するわけではありません。
SBI証券の信用取引口座についても、受渡日未到来の未精算取引や注文中の取引がある場合は閉鎖を受け付けられないとされています。
最後の取引をした直後ではなく、精算が完了してから口座閉鎖を進めるのが安全です。
原因5:預り金が残っている
「金融商品は何も持っていないのに解約できない」という場合は、預り金を確認してください。
預り金とは、証券口座内に置かれている現金などです。
株式や投資信託を売却すると、その代金が証券口座内に残ります。
銀行口座へ出金していなければ、金融商品をすべて売却した後でも証券口座の残高はゼロになりません。
口座管理画面で現金残高を確認しましょう。
原因6:配当金が入金されている
意外に見落としやすいのが配当金です。
株式をすでに売却していても、権利確定日に株主だった場合、後日配当金を受け取ることがあります。
配当金の受取方法によっては証券口座へ入金される場合があります。
例えばSBI証券では、配当金の受領方法をWEBサイト上で確認でき、受領方式によっては証券口座で支払いを受ける形になります。
「残高をゼロにしたはずなのに数百円・数千円増えている」という場合は、配当金や分配金などを確認してみましょう。
原因7:特定口座で還付金が発生している
特定口座を利用している人は、税金の還付にも注意が必要です。
特定口座内で損益通算が行われ、源泉徴収された税金が戻ってくるケースがあります。
SBI証券では、特定口座で配当所得などとの損益通算による還付が発生する場合、証券口座へ還付金が入金されることがあります。また、特定口座を廃止した場合の還付についても案内されています。
年末や特定口座の廃止前後に口座を確認する場合は、還付金の有無も見ておきましょう。
原因8:信用取引の建玉が残っている
信用取引口座を持っている場合、買い建玉・売り建玉が残っている状態では閉鎖できません。
建玉をすべて決済したうえで、
- 注文中の取引
- 受渡日未到来の取引
- 保証金
なども確認する必要があります。
SBI証券では、保有建玉や注文中取引、受渡日未到来の未精算取引がある場合、信用取引口座の閉鎖を受け付けていません。
原因9:FX・先物など別の取引口座を開設している
証券会社によっては、証券総合口座のほかに、
- FX
- 信用取引
- 先物・オプション
- CFD
- 外国株式
など複数の取引サービスがあります。
普段使っていなかったため、開設したこと自体を忘れているケースもあります。
解約前には「口座管理」「お客さま情報」「各種口座」などの画面を確認し、自分がどのサービスを利用しているか把握しておきましょう。
原因10:NISA口座の手続きが必要
NISAを利用している場合は通常の証券口座とは別に考える必要があります。
特に「証券会社Aをやめて、証券会社BでNISAを使いたい」という場合、単純な証券口座解約ではなく、NISAの金融機関変更手続きが必要です。
SBI証券の場合も、他社へNISAを変更するための専用手続きがあり、その後「勘定廃止通知書」が交付されます。
NISAを別の金融機関で続けたい場合は、先に金融機関変更について確認してから証券総合口座を閉じましょう。
証券口座が解約できないときのチェックリスト
解約手続きが進まない場合は、以下を順番に確認してください。
- 株式が残っていないか
- 投資信託が残っていないか
- 外国株式や債券などが残っていないか
- 未約定注文がないか
- 受渡日未到来の取引がないか
- 預り金が残っていないか
- 外貨が残っていないか
- 配当金や分配金が入金されていないか
- 信用取引の建玉が残っていないか
- FXなど別サービスに資金が残っていないか
- NISAの手続きが必要ではないか
一つずつ確認して残高・取引を整理すると、解約できない原因を見つけやすくなります。
解約前に年間取引報告書などを保存する
証券口座を閉じることだけに気を取られ、過去の取引資料を保存し忘れないようにしましょう。
特定口座を利用している場合は「特定口座年間取引報告書」が交付されることがあります。
SBI証券では、対象となる年に特定預りで譲渡等がある場合、翌年に年間取引報告書が交付されます。
確定申告や過去の損益確認で必要になる可能性があるため、口座閉鎖前に必要な電子書面を保存しておくと安心です。
まとめ
証券口座を解約できないときは、単に「株が残っているか」だけでなく、投資信託、未精算取引、預り金、配当金、信用取引、FX、NISAなども確認する必要があります。
特に見落としやすいのが、
「売却した直後の未精算取引」
「後から入ってきた配当金」
「少額の預り金」
「使っていない信用・FX口座」
です。
すべての資産と取引状況を整理したうえで、利用している証券会社の正式な口座閉鎖方法に従って手続きを進めましょう。