【手続きガイド】亡くなった家族のスマホ解約・SNS削除|「解約」を急ぐと危険な理由
ご家族が亡くなられた際、葬儀などの手続きと並行して行わなければならないのが「スマホの解約」と「デジタル遺品(SNS・ネットサービス)」の整理です。
「月額料金がかかるから、とりあえずスマホを解約しよう」とショップへ急ぐのは、実は非常に危険です。
スマホの電話番号が使えなくなると、他のサービスのログイン認証(SMS認証)ができなくなり、写真の取り出しや、有料サービスの解約が二度とできなくなるリスクがあるからです。
この記事では、失敗しないための正しい手順と、主要キャリア・SNSの解約方法を解説します。
💡 この記事でわかること
・ スマホを解約する「正しい順番」(2段階認証の罠)
・ ドコモ、au、ソフトバンク等の解約手続きと必要書類
・ LINE、Twitter、Instagram等の追悼・削除申請方法
最重要:スマホ解約は「最後」にしてください
現代のネットサービスは、ログイン時の本人確認に「SMS(ショートメッセージ)認証」を多用しています。
もし、SNSやGoogle等の整理をする前にスマホ自体を解約してしまうと、認証コードが受け取れず、すべてのアカウントにロックがかかってしまう恐れがあります。
【推奨する手順】
- スマホのロックを解除する(パスコードがわかる場合)
- 写真や動画などのデータを保存・移行する
- 有料アプリ(サブスク)を解約する
- SNSアカウントの削除・退会処理をする(SMS認証が必要な場合があるため)
- 最後に、携帯電話ショップに行って回線を解約する
※故人のパスコードが分からずスマホが開かない場合は、残念ながら中のデータやアプリの個別解約は諦め、手順5(回線解約)と各SNS運営への直接申請に進むことになります。
手順1:携帯キャリアの解約方法
携帯電話の契約は、契約者本人が亡くなった場合、代理人(ご遺族)がショップなどで解約手続きを行います。
必要書類(一般的)
- 亡くなられた事実が確認できる書類(死亡診断書、除籍謄本、戸籍謄本、葬儀の案内状や会葬礼状など ※コピー可の場合が多い)
- 来店される方の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 使用していた端末・SIMカード(必須ではない場合もありますが、SIMカードは返却を求められることがあります)
各社の手続き窓口
| キャリア | 手続き場所 | 備考 |
| docomo | ドコモショップ | 来店予約推奨。Webでの手続き不可。 |
| au | auショップ | 来店予約推奨。Web不可。 |
| SoftBank | ソフトバンクショップ | 来店予約推奨。Web不可。 |
| 楽天モバイル | 郵送手続き | 「契約者様ご逝去に伴う解約専用フォーム」から申請し、書類を郵送。 |
| Y!mobile / UQ | 各ショップ | メインブランドと同様、ショップ対応が基本。 |
| MVNO(格安SIM) | 電話・Web・郵送 | 会社により異なる。カスタマーセンターへ電話が必要なケースが多い。 |
【注意点:機種代金の残債について】
スマホ本体を分割払いで購入しており、支払いが残っている場合は、**「残債の一括払い」または「分割払いの継続(相続)」**が必要です。本人が亡くなっても、端末代金の支払いは免除されません(団体信用生命保険などに加入していない限り)。
手順2:SNS・Webアカウントの削除(デジタル遺品)
SNSやWebサービスは、スマホを解約してもネット上に残り続けます。
放置すると「乗っ取り」などの被害に遭う可能性があるため、可能な限り削除や追悼アカウントへの移行を行います。
1. LINE(ライン)
日本で最も重要な連絡ツールです。
- スマホが開ける場合: アプリ内の「設定」>「アカウント」>「アカウント削除」から退会します。これが最も確実です。
- スマホが開けない場合: LINE問題報告フォームの「登録者の死亡によりアカウントを削除したい」という項目から申請します(死亡証明等の書類が必要)。
2. X(旧Twitter)
- 故人のアカウント削除、または画像の削除等は、プライバシーフォームから「亡くなられたユーザーのアカウントについて」を選択して申請します。
- 代理人であることの証明(親族証明)や死亡証明書の提出が求められます。
3. Instagram / Facebook
Meta社(運営元)には2つの選択肢があります。
- 追悼アカウントにする: アカウントを残し、「追悼」という表示をつけます。友達が思い出をシェアできますが、ログインはできなくなります。
- 削除する: 完全にデータを消去します。
- 申請フォーム:ヘルプセンター内の「亡くなられた方のInstagramアカウントを報告する」等から申請します。
4. Googleアカウント(Gmail, YouTube, Googleフォト)
- アカウント無効化管理ツール: 生前に本人が設定していれば、一定期間アクセスがないと自動で削除されたり、指定した家族にデータが送られたりします。
- リクエスト申請: 設定されていない場合は、亡くなられたユーザーのアカウントに関するリクエストから、閉鎖やデータ取得を申請できます(審査は厳格です)。
5. Apple ID(iCloud, iPhoneの写真)
- デジタル遺産プログラム(故人アカウント管理連絡先): 生前に本人が設定していれば、発行されたアクセスキーを使ってデータにアクセスできます。
- 設定がない場合: プライバシー保護が非常に厳しく、たとえ家族でもパスワード解除やデータ取り出しは原則不可能です。ただし、裁判所命令などの法的書類を用意してAppleサポートへ申請することで、アカウントの削除や一部アクセスが認められる場合があります(Digital Legacyポータル)。
まとめ:優先順位チェックリスト
忙しい中での手続きになりますが、以下の順番で進めるとトラブルを防げます。
- □ スマホのロック解除を試みる(メモなどにパスコードがないか探す)
- □ 【重要】写真・動画・連絡先を保存する
- □ 有料サービス(サブスク)の解約(カード明細を見て確認)
- □ SNSの退会・削除申請(SMS認証が使えるうちに!)
- □ 最後に、携帯ショップへ行き解約する
特に「LINE」と「Google/Apple ID」は生活に密着しているため、可能であればスマホの回線契約があるうちに整理することをおすすめします。